こころの病気では、症状から仕事を続けられなくなってしまう事もあります。そのような方の日常生活と社会復帰を支援する社会保障制度「障害年金」について、そのメリット、取得の仕方などを解説していきます。障害年金はかなり複雑な制度のため、エッセンスのみの説明にとどめます。
障害年金とは
障害年金とは、こころやからだの病気やケガのために、長期間十分に働けないような場合に、その方の日常生活を支援するための社会保障制度です。障害年金といって、現金を受け取ることができます。
障害年金には、
- 障害基礎年金
- 障害厚生(共済)年金
の2種類があります。
障害基礎年金と障害厚生(共済)年金
上記のように加入してる年金などにより、違いがあります。
また障害厚生(共済)年金の場合は、2級より軽い方でも3級と認定されれば対象になりえます。
国民年金・厚生年金・共済年金について
メインの内容とは逸れるため、ざっくりとした説明ですが、
年金の対象者
以下の条件を満たしたときに、対象となります。
1について、治療を開始してどの程度よくなるのか、人によっては完治することもあるため1年6か月経過するまでは認定審査を受けられないというルールになっています。
3について、申請すれば全員認定されるというわけではなく、審査に通らないといけません。また、更新する際に病状が以前より改善していれば等級も下がることがあります。
申請の仕方
必要な書類を入手する。
役所の福祉課や保健所などが窓口となります。まずは申請に必要な書類を、
- 市役所や区役所、お近くの年金事務所などの窓口へ直接行く。
- 日本年金機構のホームページからダウンロードする。
ことで手に入れます。
診断書と受診状況等証明書を主治医に書いてもらう。
つぎに主治医に必要な書類を書いてもらいましょう。
治療を開始して1年6か月以上経過しているかに注意してください。
以下のように、医師が書く書類と、本人が書く書類があります。
必要な書類を窓口へ提出する。
提出先は加入している年金によって異なりますので注意してください。
※必要な書類は患者さんによって違いがあります。また障害年金の場合提出する書類も多いです。必ず事前に提出先に確認しましょう。
障害年金は他の自立支援医療制度や障害者手帳と比べると申請が難しいです。年金事務所などで直接申請の仕方を確認するのがおすすめです。
このホームページでは、出来るだけわかりやすく心の病気について説明していますので、他の記事もぜひ読んでいただき、病気の理解を深めてもらえれば幸いです。
資格
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・厚生労働省認定 精神保健指定医
・日本医師会認定 認定産業医
・厚生労働省認定 麻酔科標榜医
・日本麻酔科学会認定 麻酔科認定医(2017年~2022年迄)
略歴
愛知県立明和高校卒業後、山梨大学医学部医学科へ進学。卒業後は豊田厚生病院での研修を経て名古屋大学精神科へ入局。その後、大学の関連病院で勤務の後、2022年に大曽根駅前こころのクリニック院長就任。
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