
ストレスの影響か調子が悪い気がする。こんなとき、精神科、心療内科のどっちに行ったらいいのかしら??

それぞれ治療に得意な症状が違います。治したい症状で使い分けるといいですよ。
結論
【症状の例】
・気持ちの落ち込み
・意欲が出ない
・不安
・イライラ
・幻聴
….など
【症状の例】
・胃の痛み
・下痢
・めまい
・頭や首が痛い
・呼吸が苦しい
….など
なお、神経内科は脳の血管がつまったり、脳の血管が切れたりして、手や足の痺れや麻痺が出たときに診てくれる内科です。
では、以降で詳しく解説していきましょう。

ストレスなどで「こころ」が不調になると、「こころ」だけでなく「からだ」にも症状が出ます。
「ストレスで胃が痛い。」「緊張して吐きそう。」
などの表現は、日常でも使いますよね。
そして、精神科も心療内科もこころの不調による心身両方の治療をします。
ただし、それぞれ治すのに得意な病気や症状が違います。
ひとまず、
- こころの不調で「こころ」と「からだ」に症状が出る。
- 精神科と心療内科では、それぞれ得意とする病気や症状が違う。
という点を押さえておいて下さい。
精神科が得意な病気と症状

精神科が得意とするのは、「こころ」の不調です。
- うつ病
- 適応障害
- 双極性障害(いわゆる躁うつ病)
- 統合失調症
- 発達障害
- 強迫性障害
- 社交不安障害
- パニック障害
・・・など。
- 気持ちの落ち込み
- 意欲が出ない
- 不安
- イライラ
- 幻聴
・・・など。
心療内科が得意な症状と病気

心療内科が得意とするのは、「からだ」の不調です。
- 過敏性腸症候群
- 潰瘍性大腸炎
- 偏頭痛
- ストレスによる気管支喘息
- ストレスによる心疾患
・・・など。
- 胃の痛み
- 下痢
- めまい
- 頭や首が痛い
- 胸が苦しい
・・・など。
不眠はどっち?

不眠は体の症状ではあるのですが、
不眠に対して使える薬の種類や経験は精神科の方が内科より豊富なのが一般的です。内科で改善しない不眠を精神科で治療する事が多いです。
不眠と戦う薬、すなわち「武器」の種類が多い精神科へはじめから受診する方が、重度の不眠の方には向いていると思います。
精神科と心療内科の両方が看板に書いてあるときは?

精神科と心療内科、両方の名前が看板に書いてある事があります。
これは、患者さんが精神科と心療内科の違いを知らない事が多いため、開業医の先生は両方の名前を看板に書く事が多いからです。
そんな時は、クリニックのホームページで、医師の略歴を見てみましょう。
では、以下のA先生とB先生の略歴を見て下さい。
A先生は精神科の病院でトレーニングを積んでいるので、得意分野は「こころ」です。
B先生は卒業後に消化器内科でトレーニングを積んでいるので、得意分野は「からだ」です。
B先生は消化器内科の先生ですので、ストレスが影響する過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎などの治療が得意なのでしょう。

両方書かれていて迷った時にはホームページの医師略歴を見ることで得意分野がわかります。
さて、精神科と心療内科の得意分野の違いを知って頂ければ幸いです。
このホームページでは、出来るだけわかりやすく心の病気について説明しています。他の記事もぜひ読んでいただき、病気の理解を深めてもらえれば幸いです。
- こころを専門に診る病院の種別:厚生労働省が運営するホームページです。
- e-ヘルスネット:こちらも厚生労働省が運営するホームページです。心療内科の定義が説明されています。

資格
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・厚生労働省認定 精神保健指定医
・日本医師会認定 認定産業医
・厚生労働省認定 麻酔科標榜医
・日本麻酔科学会認定 麻酔科認定医(2017年~2022年迄)
略歴
愛知県立明和高校卒業後、山梨大学医学部医学科へ進学。卒業後は豊田厚生病院での研修を経て名古屋大学精神科へ入局。その後、大学の関連病院で勤務の後、2022年に大曽根駅前こころのクリニック院長就任。
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