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不安をお酒でやわらげちゃダメ? 精神科専門医が「不安とお酒」について分かりやすく説明します。

お酒うつ
患者さん
患者さん

不安なときや、眠れないときにお酒を飲むとやわらぐんです。お酒に頼っても良いですよね?

院長
院長

う~ん・・・あまり良くないです。
その理由について解説していきますね。

お酒には「アルコール」が含まれます。
アルコールもいわば、化学物質であり薬のようなものです。
抗不安薬と一般に言われているものも、「ベンゾジアゼピン」という化学物質です。


今回は「アルコール」と「ベンゾジアゼピン(抗不安薬)」という化学物質どうしを比較しながら説明していこうと思います。

アルコールとベンゾジアゼピンの共通点

アルコール

アルコールは脳の様々な部位に作用しますが、その中にGABA受容体というものがあります。
同様にGABAに作用する薬が抗不安薬や睡眠薬として使われるベンゾジアゼピンです。

院長
院長

チョコレートの袋で「GABA」という単語を見たことがあるのではないでしょうか? チョコの原料のカカオにも含まれているんですよ。

GABAが刺激されると、

  • 眠くなる。(催眠作用)
  • 不安が減る。(鎮静・抗不安作用)
  • 筋肉の緊張やこわばりが減る。

といった効果があり、リラックスして眠くなるのです。

患者さん
患者さん

アルコールもベンゾジアゼピン(抗不安薬)もGABAに作用するから、不安が減ってリラックスするのね!

院長
院長

そうです。更にアルコールはGABA以外にも作用し、まだ解明されていない部分もあります。

そしてアルコールにもベンゾジアゼピンにも共通する副作用があります。

 共通の副作用 
  1. 依存性:続けていると止めにくくなる。
  2. 耐性:続けていると、徐々に効果が弱まる。
患者さん
患者さん

作用も副作用も似ているなら、どっち使っても良いんじゃない? 薬より慣れてるアルコールの方が安心だわ。

院長
院長

実は副作用の「2:耐性」のできやすさが、大きく違うんです。

アルコールとベンゾジアゼピンでは耐性のできやすさが違う!

飲み会
院長
院長

飲み会を繰り返すうちに、お酒に強くなって飲める量が増える経験をしたことはありますよね。それが「耐性」です。

お酒は繰り返し飲むことで、急速に耐性ができてきます。
俗に言う「お酒に強くなる」という現象です。
ベンゾジアゼピンにも耐性はありますが、お酒ほど強くはありません。

このため、お酒の場合は繰り返し飲んでいると、以前と同じリラックス作用を得るためのお酒の量がどんどん増えていってしまいます。

お酒はベンゾジアゼピンより高カロリー!

太る

穀物や果物が原料のお酒は高カロリーです。更に「耐性」で量が増えてしまうと、カロリーも多くなり、糖尿病などの生活習慣病や肥満・痛風など体の病気のリスクが上がっていきます。

患者さん
患者さん

なるほど! お酒は「耐性」ができやすいから、同じ効果を得るための量がどんどん増えてしまい、そのために太ったりするから、不安を消すためのお酒は良くないのね!

院長
院長

そのとおり!! お酒はたまにならいいですが、毎日のように不安を消すために使うなら、お酒より「耐性」と「カロリー」の少ない抗不安薬の方が影響が少ないです。


不眠に対するアルコールの使用については、以下のページの目次「寝るためのアルコールは逆効果。」で解説しています。

もし、毎日のように不安や不眠のためにお酒に頼っているのなら、お酒より耐性とカロリーの少ないお薬を処方してもらえる精神科の受診をお勧め致します。

このホームページでは、出来るだけわかりやすく心の病気について説明していますので、他の記事もぜひ読んでいただき、病気の理解を深めてもらえれば幸いです。

著者:臼井 敏晶医師

院長臼井敏晶医師
診察室での院長

資格・所属学会

精神科専門医 / 精神保健指定医(厚生労働省) / 日本医師会認定産業医 / 麻酔科標榜医 / 麻酔科認定医(2017年~2022年)・日本精神神経学会 / 日本ADHD学会

略歴

愛知県立明和高校卒業後、山梨大学医学部医学科へ進学。卒業後は豊田厚生病院での研修を経て名古屋大学精神科へ入局。その後、大学の関連病院で勤務の後、2022年に大曽根駅前こころのクリニック院長就任。
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