うつ病患者さんの約8割は睡眠の問題を抱えています。10人中8人とイメージするととても多いですね。
うつ病になると睡眠がどのように変化するのでしょうか?
これらは、うつ病患者さんが寝ているときの脳波(脳の細胞の電気的な活動を、頭皮につけたセンサーで記録したもの)を研究してわかってきたことです。
院長
うつ病じゃない人からしたら、「夢をよく見る」って意外ですよね。
患者さん
確かに。寝れないのは何となくイメージしやすそうです。
寝れない割にはやたら夢をよく見るなって事はありますね。
睡眠には夢を見ないノンレム睡眠と、夢を見るレム睡眠とがあり、一晩の中で数回ほどノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返します。
寝付いたあと、まずノンレム睡眠が約90分ほど続いた後にレム睡眠がやってくるのが通常です。
ところが、うつ病患者さんの睡眠では、
という傾向が脳波の研究ではみられます。その結果、「寝れない割にはやたら夢を見る」という事が起こりがちです。どうしてうつ病患者さんが夢をよく見るのか、脳って不思議ですね。
睡眠については解明されていない事も多いですが、今回はうつ病と睡眠についてのお話でした。
他にも出来るだけわかりやすく解説するよう心掛けていますので、他の記事も読んで頂ければ幸いです。
資格
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・厚生労働省認定 精神保健指定医
・日本医師会認定 認定産業医
・厚生労働省認定 麻酔科標榜医
・日本麻酔科学会認定 麻酔科認定医(2017年~2022年迄)
略歴
愛知県立明和高校卒業後、山梨大学医学部医学科へ進学。卒業後は豊田厚生病院での研修を経て名古屋大学精神科へ入局。その後、大学の関連病院で勤務の後、2022年に大曽根駅前こころのクリニック院長就任。
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