こころの病気でも採血検査がいるの？

初診で検査を行う理由

はじめて心療内科・精神科を受診する患者さんは、

といった疑問を抱かれるのではないでしょうか。
初診では、以下のような理由で検査を行う場合があります。

体の病気の除外のための検査について

例えば、

という症状で受診した場合、だいたい2か月に1人くらいのペースで体の病気の患者さんが混ざっていることがあります。
体の病気の例としては、

• 重度の貧血
• 甲状腺機能低下症
• 不整脈

などです。
よって、採血や心電図検査で甲状腺ホルモンの数値などをチェックすることは重要です。

薬を使う場合、肝臓、腎臓、心臓の機能のチェック

多くの薬は、肝臓で分解され、腎臓から尿と一緒に体の外に出されます。
肝臓と腎臓に問題がある場合、薬を普通の量では使えず、普通より少ない量に調整する必要があります。
また、心電図によっては、使えない薬もあります。

再診で検査を行う理由

再診では、だいたい半年～1年に1回くらいの頻度で採血と心電図検査を行います。
薬によっては3ヶ月に1回くらいの頻度で血中濃度をチェックするものもあります。
再診では、以下のような理由で検査を行います。

薬の副作用のチェック

薬によっては、まれに薬剤性肝障害などの副作用が起こることがあります。定期的に採血を行うことで、副作用が起きていないか確認することができます。

薬の血中濃度のチェック

バルプロ酸や炭酸リチウムなど一部の、厳格に有効血中濃度を維持する必要がある薬剤は、定期的に採血を行ってその血中濃度を確認することが大切です。