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脚がむずむずして眠れない:むずむず脚症候群(RLS)について精神科専門医がわかりやすく説明。

不眠
患者さん
患者さん

も~う! 眠りたいのに、脚がむずむずして気持ち悪くて眠れない!

院長
院長

それは、むずむず脚症候群かもしれないですね。詳しく聞かせてください。

寝たいのに、なんだか脚がむずむずして気持ち悪くて眠れない、不眠の原因になる「むずむず脚症候群(Resless Legs Syndrome:RLS)」という病気があります。そのまんまの名前ですよね。正確には脚以外にも症状が出ます。

今回はそんなむずむず脚症候群について説明していこうと思います。

症状

RLS むずむず脚症候群の症状

じっとしている時に、チクチク、ビリビリ、むずむずなど脚や体に違和感が生じてきて、動かすとやわらぐのが特徴です。寝る前だけでなく、映画館など長時間座っているときにも症状が出やすいです。

具体的な症状
  • 夜、寝ようと思ってじっとしていると、脚にアリが這っているいるようなムズムズ・チクチク・ビリビリ感が出て来る。
  • 脚の症状に伴う不眠。
  • 映画館や美容院でじっと座っているときにも同じような症状が出る。
  • 長時間、バスや電車で座っているときにも同じような症状が出る。
  • 体を動かすと改善する。
  • 脚の見た目に変なところはない。

診断基準・セルフチェック

世界RLS研究班(International Restless Legs Syndrome Study Group :IRLSSG )は以下の診断基準をあげています。

診断基準・セルフチェック
  • 脚を動かしたいという強い欲求が存在し、また多くの場合その欲求が不快な脚の異常感覚に伴って生じる。​
  • 静かに横になったり座ったりしている状態で出現。増悪する。​
  • 歩いたり脚を伸ばすなどの運動によって改善する。​
  • 日中より夕方・夜間に増強する。

これらの項目が当てはまる場合には、むずむず脚症候群(RLS)の疑いがありますので、精神科や神経内科の受診をお勧めします。

その他の特徴

むずむず脚症候群は実はよくみられる病気です。

その他の特徴
  • 有病率は約4%(約25人に1人)という、実はありふれた病気である。
  • 男性より女性の方が1.5倍多い。
  • 年をとると症状が出やすい。
  • 遺伝性が6割にみられ、原因遺伝子も発見されている。
  • 貧血、腎不全、妊娠、関節リウマチなどをきっかけに症状が出ることがある。

原因

むずむず脚症候群の原因

原因は完全には解明されていませんが、脳において神経と神経の間をドパミンという物質が行き来しており、このドパミンが脳でうまく使えない状態になっていることが、症状に影響していると考えられています。

院長
院長

「脚」の症状なのに、「脳」って意外ですね。

更に、体の中でドパミンを作るときには、鉄分が重要な役割を果たします。
そのため、鉄分が不足するとドパミン不足になってしまいます。
胃がんで手術を受けて胃を切除すると、鉄分を吸収しにくくなり、むずむず脚症候群のリスクとも言われています。

 考えられている原因 
  • ドパミンの不足や利用障害。
  • 鉄分の不足や利用障害。

症状と生活習慣

カフェイン

タバコとお酒でむずむず脚症候群が増える研究報告などから、症状の悪化と関係する生活習慣はいくつか明らかになっています。

また糖尿病など、むずむず脚症候群を伴いやすい病気もいくつか明らかになっています。

 症状を悪化させる生活習慣 
  • タバコ
  • アルコール
  • 運動不足
  • コーヒー、緑茶などカフェイン
  • 腎不全や糖尿病などの悪化

治療

精神科医

治療には、

  1. 薬に頼らない治療
  2. 薬による治療

と大きく2種類があります。

薬に頼らない治療

運動
 薬に頼らない治療 
  • タバコをやめる。
  • アルコールをやめる。
  • 日中に運動をするようにする。
  • コーヒー、緑茶などカフェインを避ける。
  • 腎不全や糖尿病など、むずむず脚症候群を引き起こす元の病気の治療をしっかり行う。

薬による治療

薬

薬による治療では、原因の項目でお話した、

  • ドパミンの不足や利用障害。
  • 鉄分の不足や利用障害。
  • に対して薬でアプローチしたり、睡眠薬を用いて睡眠を深くすることで、むずむず脚症候群での不眠の解消などを試みます。具体的には、

     薬による治療 
    • 採血検査し、鉄分が低ければ鉄剤という鉄分を補充する薬を飲む。
    • ドパミンの効果を高める薬を飲む。
    • 睡眠薬を飲んで、睡眠を深くする。

    といったアプローチを行います。


    「むずむず脚症候群(RLS)」は意外と多いにもかかわらず、知られていない印象があります。
    もし症状があるようでしたら、お近くの精神科に相談に行くことをお勧めします。

    このホームページでは、出来るだけわかりやすく心の病気について説明していますので、他の記事もぜひ読んでいただき、病気の理解を深めてもらえれば幸いです。

    著者:臼井 敏晶医師

    院長臼井敏晶医師
    診察室での院長

    資格・所属学会

    精神科専門医 / 精神保健指定医(厚生労働省) / 日本医師会認定産業医 / 麻酔科標榜医 / 麻酔科認定医(2017年~2022年)・日本精神神経学会 / 日本ADHD学会

    略歴

    愛知県立明和高校卒業後、山梨大学医学部医学科へ進学。卒業後は豊田厚生病院での研修を経て名古屋大学精神科へ入局。その後、大学の関連病院で勤務の後、2022年に大曽根駅前こころのクリニック院長就任。
     詳しいプロフィールはこちら》

    参考
    • レストレスレッグ症候群:厚生労働省の解説ページです。
    • Resless legs syndrome:日本神経治療学会の解説ページです。
    • 日本精神神経学会専門医認定試験問題集解答と解説第1集:日本精神神経学会が発刊している専門医認定試験対策の問題集です。こちらの内容を今回の投稿では参考にしています。
    • 日本精神神経学会専門医認定試験問題集解答と解説第2集:日本精神神経学会が発刊している専門医認定試験対策の問題集です。こちらの内容を今回の投稿では参考にしています。
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